甲状腺日記

甲状腺がんの記録

全身麻酔は覚める時がきつい

8月25日木曜日

終わりましたよーと起こされて首の痛みに気がついた。ちゃんととれましたからねー、小さいけど硬いヤツがね、これから病理に回して調べてもらうからね、とオペ医がおっしゃった。全身麻酔の気官チューブのせいかのどが痛くて咳がでる。喉をきったんだよな、と思うと咳を出すのも怖い。

首はゆっくりだったら動かせるよといわれるがとても動かせる気がしない。

病室に戻りますよーと看護師さんがベッドを動かし始める。後ろの方で主治医たちの雑談が聞こえる。楽勝モードというといいすぎだけど、手術が日常なんだよな、お医者さんていう仕事はすごいな…。

エレベーターにのって4Fから2Fに降り、手術室のあった棟から入院棟まで渡り、またエレベーターに乗る。意識がはっきりするにつれてのどの左側がズキズキする。痛い痛いと涙がボロボロボロボロ出てくる。

 

看護師さんが、痛み止めを点滴に入れますからね、すぐ効いてくるからしばらく頑張ってねと言ってくれる。泣いているうちに窓際に移動した自分の病室に到着する。手術台からベッドにいちにーさんで私の体を移し替えてもらう。

少しずつ痛みに慣れてきて、涙もいつの間にかとまった。全身麻酔は今回2回目で、自分の状態がどうなってるのか観察する余裕があった。口には酸素マスクがそのまま、両脚には弾ストの上から血栓予防のポンプがつけられて定期的に収縮している。胸には3箇所くらい心電図のためのものがくっついてて、指には酸素濃度を測るものがくっついている。腕には点滴。パンツからT字帯になってて、尿道カテーテルがついている。切ったところの近くから管がついている。体内での出血を外にだすためのドレーンがついている。これがまあまさに血の色でグロい。

 

時間はわからないけど、そんなに暗くないからたぶん16時か17時くらいだったんだろうか。携帯の音がしたような気がするけどスマホは次の日まで手に取る余裕はなかった。ぼーっとしている間に同じ病室の人たちの夕食が配られていた。夕食だから18時か。私は明日のお昼からだって聞いてるけど昼に食べられるようになるんだろうか…。

 

19時ころ、酸素マスクはもういいですよ、と外してもらう。マスクが外れると離床が可能らしいんだけど、どうします?無理しなくていいですよ、と聞かれ、体を左右に揺らすので精一杯だったので「明日にします…」。夜はまだ寝たきりにすることにしてもらう。

ずっと同じ姿勢だとお尻が痛くなっちゃうから時々体の位置を変えてみてね、と看護師さんに言われる。たしかに腰が痛い。のどに力が入らないので、頭を動かすには手を頭の下に滑り込ませて支えないといけない。少しずつ左右に体をずらすことに成功する。

 

でもまだまだ歩くのは無理だ…トイレに自力で行けないよ…。まだ喉が痛いし…。どうか寝てるうちに良くなってくれ…と眠ってしまう。

痛み止めが効いたみたいで、手術の日はこんな感じで記憶が終わる。